子どもって宇宙人・・・? (気持ちに寄り添って その1)
でも、その時々で変化する様子に振り回されて大変な思いをされているお母さん、お父さんも多いことでしょう。
特に、3歳前後の子どもは、元気いっぱいで元気すぎる時があるかと思ったら、全くやる気を見せずに機嫌もすぐに悪くなって、なんでもイヤ!イヤ!・・・ついにはところかまわず泣きだしたり。
親は、その都度いろいろ工夫しながらご機嫌が直るのを待ったり、予定を変更したりと・・・大変ですよね。(※ご機嫌の悪さは、どこか具合いが悪かったり疲れてしまったりなど体に不快感があることが原因の時もあるので熱や痛みなど体に変化がないか、また食欲や眠気などの様子を確認しておくことも大切です)
そんな子どもの理解できない様子に「宇宙人のよう(笑)」と表現されたお母さんもいました。
なるほど、宇宙人かも・・・?
これまで地球上で生活してきた親とは違い、
突然どこからかこの世界に出現したことを考えると・・・宇宙人かも?
たしかに、ここまで振り回される生物との出会いは初めてだし・・・やっぱり宇宙人?
そして地球のことを何も知らない宇宙人を地球人に育て上げていくのが子育て・・・?
だとすると、親として選ばれて託されたからには、丁寧に育てあげてお返ししなければ。
どこへ・・・? どうやって・・・?
いやいや、変な方向に想像が膨らんでいきそうです(笑)
宇宙人ではありませんが、見知らぬ世界に突然やってきて、自分がいるこの世界がどういう所か何もわからない、不安だらけで、この世界に一生懸命慣れようとしている、まだ生まれて間もない子ども・・・
日々繰り返されるご機嫌の変化に疲れてしまうことも多く、「イヤだ。こっちがいい!それはダメ。」などということが増え、これまでのように親の思う通りにならず困ることもありますが、これも自己主張の表れ、自分の意思を強くもって言葉で伝えられるようになってきたということなのです。
同時に理解力も進み、言葉も増え、長い文章になって会話を楽しめるようになってきます。
そう思えば・・・成長を感じませんか?
また、この時期は、なんでも自分でやりたがり、大人の真似をしたがります。
《見た目は子どもでも、気分は大人》といったところでしょうか。
役に立つことも嬉しくてお手伝いに参加することを喜びます。親としては嬉しいけれど、困る時もありますよね。
忙しく料理をしているその時‼
「それしたい!一緒にする!」・・・ドキッ! ありがた迷惑な言葉(笑)
「ダメ!今は、しなくていいから! あっちで遊んでいて!」と言ってしまいがち。
すると、子どもは、自分がしたいことを阻止されてしまったことで、途端に元気をなくしたり、機嫌が悪くなったり。
泣いたり怒ったりすることもあって、返って面倒なことに。
そんな時は、理由を言ってあげて、代替え案を出してみましょう。
「これは難しいから、もう少し大きくなってから手伝ってね。その代わり、これを少しやってくれると助かるなぁ。できるかな?」などと話して、簡単にできることで少しだけお手伝いしてもらい、自分でやりたい気持ちを大切にしてあげましょう。
少しだけでもお手伝いできて「ありがとう、助かったよ」と感謝され喜んでもらえると、子どもは、気持ちが満たされ、誇らしそうな笑顔に。
そして、役に立った自分はすごい!と自己肯定感も上がります。その流れでしばらくは機嫌よく遊んでくれることでしょう。
ゆとりのある時には、いろいろお手伝いしてもらって一緒に楽しめるといいですね。
こういう小さなことの積み重ねが、少しずつ子どもの中に大切な『生きる力』を育んでいくのだと思っています。
人としての土台作りともいえる今の時期、接し方次第で子どもは変化していきます。
感情的に怒ったり、無視したり、子どもの思いを「ダメ!」とだけ頭ごなしに拒否するのではなく、その思いをくんで、理解しようと丁寧に寄り添うことで、大人へと向かう成長の方向性に大きな違いが出てきます。
生まれて間もない、何もわからず不安だらけの小さな宇宙人のような(?)我が子。
その不安を和らげてくれるのは誰・・・?
唯一頼れるのは、そばにいてくれる親なのです。
イライラすることもあると思いますが、感情的にならず、子どもとはいえ一人の地球人として尊重し、子どもの気持ちに寄り添い、理解しようという思いで丁寧に接していきたいものですね。
『できなくて当たり前。少しずつでもできるようになったらスゴイこと!』なのだと考えてみませんか?
大切な大切な幼い我が子の心を笑顔で優しく温めてあげましょう。
あなたは、その子にとって、とても大切な大切な存在なのですから。
2023年11月27日 15:00