鍵(カギ)っ子の心は?
小学生で、学童保育を利用し親がお迎えに来るようになっている子どもは、親と一緒に帰宅できるのですが、そうでない子どもたちは、誰もいない(親のいない)家に帰り、鍵を開け、「ただいま」「おかえりなさい」と迎えられることもなく、たった一人で(あるいはきょうだいと)過ごしているのです。
平気そうに見えても平気ではないはず・・・・
誰もいない家に帰るのは、子どもにとって寂しく心細いことなのです。
友だちの家で遊んでいても帰宅する前に自宅に電話をして、親が帰っているのを確認してから帰る子どももいます。
昔々、私が鍵っ子だった小学生の頃、ただでさえ寂しく留守番していたある日、あろうことか大雨が降り雷も鳴り、部屋の中は急に真っ暗。たった一人で怖くて心細くて、思わず狭い押し入れの布団の間に潜り込んで眠ってしまいました、玄関は内側から鍵をかけたまま・・・。帰ってきた父親は、玄関を開けることができずに、唯一開いていたかなり狭いトイレの窓から必死の思いで入ったようでした(笑)
その時の心細さは今でも覚えています。
小学校の低学年までは子どもの帰宅時間には家にいて、その後、仕事を始められたばかりのお母さんが、その初日、遅く帰宅された日の出来事。
子どもから「学校から帰った時、家の中が暗かったよ」と言われたそうです。まだまだ夕方は明るい時間帯のはずで、これまでと変わりはないのに「今までは暗くなかったのに今日は暗かった」とのこと。天気が悪かったわけでもなく。
きっと、子どもの心の寂しさが、明るい部屋を暗く感じさせてしまっていたのでしょう。
これまでは、お母さんが「おかえりなさい」と迎えてくれて、お母さんの笑顔を見ただけで心が晴れ、明るく感じられていたのだと思います。
子どもにとって、鍵っこの生活は、決して平気なことではなく、一生懸命寂しさと闘っている姿なのです。
だからと言って、共働きは子どもにとって良くないということではありません。
一人での留守番は寂しいものですが、親が帰宅するまで頼まれたお手伝い(洗濯物をとりこむなど)や、自分のやるべきこと(宿題、翌日の学校の準備)も自主的にしながら、そんな日常に慣れてくれば、徐々に責任感や自立心も芽生え、しっかりと成長していきます。
でも、そんな子どもたちの頑張りや寂しさを理解しようともせず、当たり前だとして何も認めず、おこずかいや物を与えることだけで済ませようとすると、成長の方向性が変わってきます。ここが分かれ道なのかもしれません。
大切なのは、子どもの心を無視しないことなのです。
一人で留守番をして寂しかった気持ち、心細かった気持ちを分かってあげて、頑張っていたことを認めてほめてあげてください。

「そんなの誰でもしていることだから、当たり前でしょ!」と切り捨てずに。「いつもお留守番頑張ってくれてありがとう」「おかげでお仕事がんばれたよ」などと言葉をかけて、頭をひと撫でしたりして、目の前のお子様が、親にとって大切な存在だということを、お子様に分かるような雰囲気で伝えてあげてください。
子どもが求めているのは、「気にかけてもらえている」という安心感。
”親の背中を見て育つ“(本来は、親の日頃の立ち振る舞いから自然に学ぶという意味)とよく言われますが、背中ばかり見せていては寂しさは満たされないのだと思います。
そこは向き合って言葉や態度で伝えてあげてください。
何かを与えればいいのではなく、ただ寂しかった気持ちを分かってあげてほしい。
学校から帰ったら、すぐに話したかった事もあったはず。
慌ただしくて大変な日常だと思いますが・・・
疲れていて面倒だと思うこともあると思いますが・・・
家事の合い間や寝る前などに少しでも時間を作って笑顔で会話をする(話を聴いてあげる)ことを心がけてみませんか。

そう接することで子どもの心は支えられます。
仕事をしているお母さんは、返って少ない時間を意識することで濃い関係性を育てていくができると思います。
鍵っこの生活は、孤独や不安、寂しさを感じる一方で、自立心が芽生え、親の頑張りに感謝する気持ちが育まれたりします。
でも、そんな子どもの心は、やはり接し方次第で、良くも悪くも変化するのですから要注意ですね。大人が思っている以上に壊れやすいのです。
寂しさを理解してもらえずストレスを抱え込んでしまうと、いつの間にか子どもは無口になったり感情を表に出さなくなったり、また、問題行動で気をひこうとすることもあります。
そんなことが気になり始めたら、いつでもご相談ください。
一緒に考えていきましょう。
2026年07月06日 12:13
